西野博之氏の講演会に行ってきました。西野さんはもう長い間、不登校児と関わっておられ、その活動は政府機関にも認知されているのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。
講演会のタイトルは「子どもが学び育つために大切なこと」です。講演会を知ったのは開催の数日前でしたが、行って良かったと思いました。西野さんのここまでの長い活動に敬意と感動を覚えました。そしてなによりも大きな収穫がありました。それは私自身が大切だと思っている事が私だけが勝手に思っている事ではないのだと確信できた事です。それは私に勇気を与えてくれました。
講演会の話の中でこれからの世の中は「非認知能力」を高くもっている人間が求められてくる、というのがありました。非認知能力とは単純にペーパーテスト等の学力検査では測れない能力の事です。例えば、コミュニケーション能力、他人を思いやる心、そして、困難からしなやかに立ち直る力等があげられます。非認知能力とかいうと堅苦しさもあるのですがその説明を聞いた時に「そうか!レジリエンスって非認知能力の中の一つだったのか!」と思い当たり嬉しくなりました。
ただ、いかに非認知能力がこれからの世の中を支えていく力になるといった所でその大切さ、重要性、社会に対する還元性の高さが社会や多くの人に浸透するには時間がかかるだろうと思いました。なんせ、学力検査やIQテスト等と違って点数で判定結果が出るわけではありません。人として必要な、大切な力なんだよって言葉で教えられた所でどれだけの人が納得するでしょうか?そして、非認知能力が高い人間が現在の社会で高く評価されているでしょうか?
しかし、こういう憂うべき事態にも関わらず私は希望で一杯になりました。私はポジティブ心理学を勉強した後、「レジリエンス」を日本で広げる必要がある、と強く思いました。それは必ずしも全員に理解されたわけではなかったのですが今をも私の中には小さいけど、強く、そして確かに燃え続けている思いです。困難や思いがけない事からしなやかに回復、立ち直る力は誰にでも備わっているのに宝の持ち腐れの様に日本人の大勢がうまく発揮できていないだけだと信じているのです。
沢山の人に影響を与える様な事は出来ないかもしれない。けれど、私が目指している北の方向は間違ってなかったと思えて非常に満たされた気持ちで帰宅しました。大きな事なんかやれなくても良い、自分の向かっている方向にカメの様にゆっくりと歩もうと思いました。まずは私の周りの非認知能力の高い人を敬意をもって感謝の気持ちをもって接しようと思いました。先ずはそこから、です。
レジリエンスラボ ウチダ 内田早恵 2025年2月8日

0 件のコメント:
コメントを投稿