親子関係は一人ひとり、そして家庭ごとに違います。自分自身に兄弟・姉妹がいる場合、「自分と親」の関係と「自分の兄弟・姉妹と親」の関係性が微妙に違うのはよくあります。私自身は兄・妹の真ん中子です。兄も妹も優秀な人間で夫さんからは「よくあのお兄さんと妹に挟まれてグレずに育ったね」と言われます。
所が、私は今まで兄や妹が優秀な人間だというのは分かっていてもそれが自分にとってマイナスになったと感じた事はありませんでした。そもそも、私がボンヤリした子供で周囲と自分を比べるのに興味がなかったせいもありますが、何より母の子育てモットーによるのが大きいと思っています。
私が小さい頃は(1970代後半~1980年代)どこの家庭でも同じだったかと思いますが父親の存在が家庭では薄いものでした。我が家も父は長期出張で何か月も不在が普通でした。海外転勤は今よりも情報が少ない中、全ての手続きを母一人で担っていました。今でいう「ワンオペ」で子育てしていた母の子育てモットーは「子供に一人で生きていける力をつける」だったそうです。
私の中で最も印象的なのは「お兄ちゃんはこうだったのに!」という言葉を母から聞いた事がないという事です。「誰誰さんのお子さんはこうなのに」という言葉すら聞いた事がありません。私の入学した高校は偏差値的には兄や妹と比べ物にならない位だったのですがその事を私がネガティブに感じた事は一回もありませんでした。
はっきり言葉で言われたわけではありません。しかし、私と兄・妹はずっと前から『自分は大事な存在だ』と感じていました。その感覚こそが、私達を支えてくれた『自己肯定感』だったと、大人になってから気づいたのです。それは母が私達に与えてくれた無条件に『自分の味方がいる』という安心感でした。
人として自立して生きていく力を付けるのは「自分が大事な存在である」つまり「自己肯定感」が必要不可欠です。難しい事ではありません。どのような状況になっても「自分の味方がいる」と無条件に思ってもらえる存在でいればいいのです。自分がその存在になれば、今度は相手が自分にとってそのような存在になります。それが、どんな困難にも立ち向かえる心の根っこになります。
母は私の永遠のサポーターであるように、私自身も二人の息子の永遠のサポーターです。そして、今度は私があなたのサポーターになりたい。どのような状況になっても、『自分の味方がいる』と無条件に思ってもらえる存在として、あなたの再出発を支えます。
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