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2025年7月4日金曜日

🏢「要らない」が教えてくれる、言葉の奥深さ

 先日ちょっと興味深い事がありました。出張に行く人が職場で雑談を交わしました。

A「今度出張に行くからお土産買ってくるよ、スイーツ系とか」

B「いえ、スイーツは要りません。」

A「エッそうなの?」

B「○○がいいです」

○○は例えば、オリーブオイル等のプチ高級調味料系で個別包装になっていないものをご想像下さい。その会話がなされたのは20人―30人程度のオフィスフロアで1対1ではなく数人が周囲にいる状況です。私はこの会話を聞いて驚き、心の中で笑ってしまいました。

 私だったら、こう言われたら要らないとは言わないなと思いました。私が欲しくなくても嬉しいと思う人はいるかもしれません。私に個人的に言ってくるのだったら少々面倒くさいのでしょうけど、個人的に言われた事はありません。(誇り高き非モテ女子です!)ですので、こういったお土産系はいつも有難く頂くタチです。

 しかし、職場によってはお土産は買って来た人が配るのではなく、女性がお茶と共に配っている、とか、お土産そのものを有難いと思わない人やむしろストレスと感じる人が最近では増えているようです。お土産ではありませんが、産休に入る人が「産休クッキー」を部署内に配ったらSNSで炎上した、という事もありました。貰って嬉しいかどうかは個人の生活環境、嗜好、体質に左右されます。アレルギー体質の人だったら命取りに成りかねない事態も想像できます。

 だったら今回のような会話があった時はいつもはっきりと自分の好みを言った方がいいのでしょうか?自分の意見や感想をいうのは至極当たり前の事で遠慮する必要はありません。しかし、ここで忘れてはいけないのは相手への「敬意」です。相手も嫌がらせで言っているわけではないのですから相手の厚意は有難く受け止める気持ちを表すのは必要でしょう。こういった会話で大切なのは「相手は自分とは違う感覚を持っている人」という事を忘れない事です。

 自分にとっては当たり前の言葉でも相手にとっては嫌な言葉かもしれない、自分にとっては普通の言葉だけど相手にとっては忘れられないほど嬉しい言葉かもしれない、そういう事は意外な程身の周りに溢れています。言葉で交わすコミュニケーションは奥深いです。

 SNSが便利使える世の中です。でも、だからこそ、SNSを便利に利用しつつ、大切な事の真意が相手に伝わる様に「言葉の持つ力」を忘れないでいたいものです。




レジリエンスラボ ウチダ 内田早恵 2025年7月5日


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